米国株式市場のダウ30の指標水準が、コロナ前(2020年2月中旬)に戻りました。
先週の金曜(9月23日)に29590で引け、2020年2月12日の29551とほぼ同じ水準になり、コロナのためにばらまかれたお金によるバブルが漸く弾け、これから本格的に金利上昇による株安が始まると予想されます。
現在の米国経済は経済自体がコロナに感染したようでインフレーションという高熱を
下げるために、金利をどんどん上げ(熱さましの薬を6時間毎に飲み、しかし、
インフレーションという経済の体温が下がってきていない)その効果を期待しているところです。
日本の株式相場の日経平均は、2020年2月12日は、23861でした。現在は2022年9月26日現在で26431と下がりきっていません。
しかし、これをドルベースで考えてみると、2020年2月の時点の23861の日経平均を当時の円110円で割ると216ドルになります。現在の日経平均の26431を144円で割ると183ドルになります。
従いまして、ドルベースの投資家は約15パーセントほど、マイナスになっています。
ここで注意しないといけないのは、インフレーションという指標は遅行指標(例えば3か月から6か月前の指標が現在の数字となって出てきている)なので、現在の景気の状態を先行して表していないのです。
実際にオイルや天然ガスの値は高値から30パーセント近く下落しているのです。
連邦準備制度理事会のパウエル議長は、ここでなにもしないで、そのままインフレーションが
治まってきてしまったら、面目丸つぶれになるので、躍起になって金利を上げているのです。
米国経済がリセッションになってもインフレーションを抑え込んだという印象が欲しいのだと思います。
米国の経済がリセッションに陥るとそのマイナス幅にもよりますが、グローバルリセッションにつながると言われています。
一方で世界で2番目に大きい経済の中国では、不動産市場が大変なことになっています。
8月の住宅の売り上げは前年同月比で30パーセント下がっており、価格もマイナスになっています。(前年同月比)住宅投資も14パーセント減少しているとのことです。
不動産関係で中国GDPの25パーセントを占めています。
ハンセン指数は、この2年で最安値を付けており、下げ止まっていません。
従いまして、しばらくは米国と中国の株式相場をいままで以上に注意深く見ておく必要があると思います。
以上