所長ブログ

海士資産形成研修所の所長ブログ

コロナ日記(4)

実話「お金持ち庭師さんと普通の庭師さん」

今朝、散歩をしていて思い出しました。

いままで、公園が閉鎖されていたので、開放直後は草がボーボーでした。今日は綺麗に芝が刈られていました。

公園担当の庭師さんがやってくれたんだな、と思ったときに昔のことを思い出しました。

1980年に日本からロスアンゼルスに転勤になり、その当時まだ、お元気だった日系新1世の方々が個人客としてわたしが勤めていた証券会社にたくさんいました。

その中の一人で庭師さんですがかなりの金持ちの方がおられました。確か鹿児島出身だったと思います。当時は、鹿児島、広島、和歌山などの出身の方が多く、県人会で大きなお祭りをしていました。

そのお金持ちの一人の庭師さんは、兄弟で別々に庭師をしていました。1980年代は大変な不況でお金持ちも随分と財産を失った人が多くいました。その庭師さんのお客様のうちのひとりは大きな家を持ち、毎月、かなりの庭師代金をきちっと払ってくれていました。ある時から庭師代金の未払いが続きました。しかし、そのお金持ちになった庭師さんは、代金を何か月も請求もせず、もくもくと芝刈りを続けていました。1年近くなったあるときにその家のオーナーが出てきて、いままで溜まっていた代金を支払ってくれ、庭師さんに聞きました。なぜ、あなたはお金ももらっていないのにずーっと我が家の庭の面倒を見てくれたのですか?

庭師さんは、「これがわたしの仕事だからです。」と答えました。

それからその家のオーナーは事業が立ち直り、自分の庭師さんにいろいろなアドバイスを与え、彼は大金持ちになったと聞きました。もう一人の兄弟は、当時、お金をくれない客の庭には行かなかったそうです。

 

いまの、このコロナの時期になにを自分がすればいいのか、お金持ちの庭師さんが教えてくれているのかな、そしてわたしに思い出せてくれたことに感謝しています。